妻を見送ってからは、ずっとひとり暮らし。カレーライスや肉じゃが、なんでも作る。(写真提供:すばる舎)

「不便も悪くない。生活そのものがリハビリになる」

現役は引退したものの、業界に関わることも多く、若い人と接する機会も多い。なので、清潔感とおしゃれに気を遣っている。シャツのエリをきちんと立てるようにアイロンをかける。なんともパリッとして、洒脱な90代だ。

特別な運動はしていない。昨年までゴルフをしていた程度だ。

 

「健康の秘訣は、何でも自分でやって体を動かしていることだろうな。

掃除、洗濯、炊事。家事はすべて自分でやらざるを得ない。電球ひとつ取り替えるのでも、このあたりでは人を呼んで来てもらうのに時間がかかる。自分でやるしかない。

不便というのも、悪いものではない。それだけで体を動かすことができる」

 

健康そのものに見える鈴木さんだが、持病の心臓弁膜症がある。そのため、1ヵ月に1回は磐田市の病院へ受診に行く。それが外出のきっかけにもなっている。帰りには、スーパーに寄ることにしている。

また、睡眠障害で、眠りに入るのが難しいという。12時に寝るのだが、なかなか眠れない。10年くらい前から、ますます眠れなくなった。3時過ぎまで眠れない。朝は7、8時まで布団の中にいて、ようやく元気になってくる。

睡眠導入剤を飲んでいるが、なかなか体に合うものがないのが悩みの種だ。