本の帯まで書いてくださった

原稿を誰より先に読んでくださったのは希林さんでした。そして本の帯まで書いてくださったのです。しかも、またいつか本を出すときのためにと他の帯まで。

『エールは消えない-いのちをめぐる5つの物語』(著:志村季世恵/婦人之友社)

「もしもし、おはようございます。書き終わりました。出来上がりほやほやの原稿をお届けしたいのですが、郵送がいいでしょうか?」

とお聞きしたら、

「今日は上野に行っているから自宅の郵便受けに直接入れておいてくれる? 郵送だと今夜から読めないじゃない。早く読みたいからね。感想は10日後くらいでいい? そのときに本の帯も書いておくから」

私は感謝の気持ちを伝え、10日後ではなくても大丈夫ですから、無理しないでとお返事しました。