すごくよかったよ、頑張ったね

予想より早く、3日後に電話がありました。

翌日お家に伺うと、道にまで出て来てくださり私の頭や肩、背中、腕を撫でまわして、

「読んだよ、読んだ。よかったよ。本当によかったよ。すごくよかったよ。頑張ったね、頑張ったね。よかった、よかった、よくやった」

と抱きしめてくれたのです。

志村さん「希林さんは原稿を誰よりも先に読んでくださり、進行具合までチェック。まるで編集者のようでした」(撮影:志村真介)

人にこんなに褒められた経験は後にも先にもありません。

ご自身も末期のがんなのに、どんな気持ちでお読みになるのだろうと少し心配していたけれど、希林さんは“だからこそ”読みたかったと言っていました。