(イラスト◎大野舞)
スピリチュアリストとして、さまざまな角度から読者のお悩みに答え、生きる指針を示してくれる江原啓之さん。現在は熱海に在住し、ていねいな暮らしをしながら日々「生きる上で大切なこと」を発信し続けています。『婦人公論』のリニューアルにあたって始まった新連載「〈幸せぐせ〉を身に着けよう」。第18回は「確執のある親の介護について、きょうだいから分担を提案された時の対処法」です。

Q 確執のある親の介護、きょうだいから分担を提案されたが

A)介護費用だけ分担する

B)気持ちに蓋をして介護に参加する

血縁に縛られなくていい

親との関係にわだかまりがあって距離を置きたい――。そんなことを考える自分は冷たいのだろうかと悩む人もいます。けれど私は、「冷たくなんかありませんよ。親子だからといって、必ずしも親密でなければならないわけではないし、しんどいと思うなら距離を置いていいのです」と申し上げています。スピリチュアルの視点で見れば、たとえ血が繋がっている親子であっても、たましいは別。家族はたましいの学校であるだけだからです。ところが、「家族は仲良く助け合うものだ」という考えが日本人に染みついているようで、「家族だから」「親子だから」という固定観念に縛られる人がとても多いと感じます。

子どもが成長し自立すれば、親との距離は自然と離れるもの。確執のある親子ならなおさら、「忙しい」を理由に、接点を持たないようにすることも可能でしょう。しかし、ひとたび介護という問題が出てくると、そうもいかなくなる。しかも、きょうだいから親の介護の分担を迫られていて......。

いくら血縁に縛られなくていいと言っても、子どもなら親の面倒を見るのが当たり前では? とはいえ本心では親の顔を見たくない。いろいろな思いがないまぜになり、葛藤する様子は想像に難くありません。さて、あなたならどちらの選択をするでしょうか。