眠りの質を良くすることで体の不調が大きく改善
中脇(N):先ずは、小林さんの自己紹介を、睡眠のお仕事をされるきっかけも含めてお願いします。
小林(K):SleepLIVE(株)代表取締役で公認心理師の小林麻利子と申します。12年以上の個人の睡眠改善で得た知見を基に、「良質な睡眠で社会を健康に」をミッションに、現在、個人・法人の睡眠改善支援をしています。
睡眠の仕事をしている私ですが、元々は本当に眠りの課題が多かったです。
20代はじめの頃、メーカー勤務をしていた時のことですが、朝は始発で夜は10時ぐらいまで仕事をしていました。そして晩ご飯を食べて寝落ちして1回起きて(笑)、睡眠時間5時間ほど、もっと少ない事も多かったですね。そんな生活を続けていくと、まんまと体を壊しまして、円形脱毛症や過呼吸など、いわゆる自律神経失調症と診断されました。肌荒れもひどく、体は今より8キロ太ってました。
当時はもちろん知識がないので、自律神経の事はよくわからなかったのですが、素人ながらに眠りの質を良くする方法、例えば入浴方法を工夫したり、アロマや音楽を取り入れてみました。
そうしたら、3日間で様々な体の不調が大きく改善したんです。4日目の朝には、空の青さとか、道に咲いているお花が綺麗だと思ったり、今まで気づきもしなかった小さな喜びに心が躍るような…。体だけでなく心までがすごく改善した事に自分で感動したんです。
でもその時は、素人なのでなぜ解消したかよく分からなかったです。とにかく改善した事に感動して、それをきっかけに勉強を重ねていく中で、睡眠改善にたどり着き、多くの方の助けになるかもしれないと思ったのが今の仕事を志したきっかけになります。
学校に通うだけでなく、睡眠改善に繋がる自律神経の研究を第一線でなされている、ある大学の教授に個別で勉強や研究をさせて頂いたり、論文を読む習慣がそこから出来て海外の自律神経の最先端の参考書を読み漁ったりと勉強を重ねていきました。
勉強は常に続けながら、睡眠をはじめとする生活習慣改善の個人指導を行い始めました。世間で睡眠や自律神経の改善などが話題になる前でした。