しぎはらさん「着てみたらスタイルが悪く見えてしまったということはよくありますよね」(写真提供:Photo AC)
皆さんは、どのような基準で着る服を選んでいますか?2021年に消費者庁が全国の男女2,000人に行った調査によると、7割以上の人が服を購入する際に「価格」「デザイン」を重視するそう。「ファッションにも理論や仕組みがあり、それを知るだけで簡単に『センスのいい着こなし』ができます」と語るのは、ファッション・プロデューサーのしぎはらひろ子さん。しぎはらさんは、「着てみたらスタイルが悪く見えてしまったということはよくありますよね」と言っていて――。

世界基準の「ボディタイプ診断」があります

服とは、「なりたい自分になれるかどうか」を基準に選ぶものです。

ただ、「なりたい自分のイメージにぴったり!」と思った服でも、「太って見える」「肩幅が目立ってしまう」など、着てみたらスタイルが悪く見えてしまったということはよくありますよね。だからといって、「なりたい自分」をあきらめる必要はありません。

自分の体をきれいに見せてくれるのはどういう形の服か(反対に悪く見せてしまうのはどういう形の服か)、ショッピングの前に把握しておけば「好きなテイストの服を自分に似合わせる」ことができるのです。

自分の体をきれいに見せてくれる服を知るには、自分の体型を客観的に把握する必要があります。そこで、「ボディタイプ診断」で自分の体型を把握してみましょう。

ボディタイプ診断とは、人の体型を5つのタイプに分ける体型診断法です

体型診断法といえば、一般的に知られているのは「骨格診断」ですね。ストレート、ナチュラル、ウェーブという3タイプに体型を分ける診断を、一度は試したことがあるのではないでしょうか?

しかし、この骨格診断は日本だけで使われているもの。ボディタイプ診断は、骨格診断が誕生する前から世界中でスタイリングの参考に使われている、いわば世界基準の体型診断です。

ボディタイプは、ボディシェイプタイプ(body shape type)ともいわれ、1980年代頃から、美容や健康などへの意識の高まりと共に広まりました。体型をパターン化することでアドバイスがしやすいため、ファッション業界でも一般的になり、今では世界中の9割のプロたちはこのボディタイプ診断を使っています。

各ボディタイプはアルファベットや、リンゴ型、洋ナシ型、砂時計型、長方形型、逆三角形型などの分類でも知られています。

世界中に広まる中で、より細分化されたりもしていますが、あまりに多いと判断が難しいため、私は5つのタイプ診断を活用しています。