思想家・中村天風さんは【心持ちひとつで、人はどんな逆境にも打ち克てる】と説き、「天風哲学」を築きました。松下幸之助さんや稲盛和夫さんらを成功に導き、大谷翔平さんも学んだ、潜在能力を最大限引き出すための《成功哲学》。天風から直接指導を受け、最後の愛弟子である合田周平さんが解説した著書『人生がプラスに変わる中村天風のことば』より、一部を抜粋して紹介します。
真の成功は自分だけのためではない
世の中に生きる人たちのすべては、社会的にいかに偉くなっても、いや著名人になればなるほどに、自分一人では生きていけないのです。他人あっての自分、自分あっての他人だ、ということです。
宇宙のもつ万能の力(先天の一氣)もまた、我々の生命の中に当然ながらすみついていると考えられます。
ゆえに、いかなる場合にも、またいかなることにも恐れることなく、また失望する必要もないのです。この信念で、より良き人生を全うし得るのです。
我々は、不変の真理と事実とを絶対に信じて、常に高潔な理想を心に抱くことに努めましょう。
理想を高くもつ大切さを理解し得れば、良心が感応し、報酬を超越した責任感となり、さらに当然の帰結として「まごころ」となって発露するのです。
人生において、信念ある行為とは、こうした心の積極的な「心意気」なのです。