『風、薫る』場面写真 直美(上坂樹里)
(『風、薫る』/(c)NHK)
放送中の連続テレビ小説『風、薫る』(総合、毎週月曜~土曜午前8時ほか)。田中ひかるさんの『明治のナイチンゲール 大関和物語』(中央公論新社刊)を原案に、看護師という職業の確立に貢献した大関和と鈴木雅をモチーフにしたバディドラマ。主人公の1人、小川直美を演じているのが上坂樹里さん(21)だ。直美は孤児として育ったため、周囲とうまく付き合えないこともあった。だが、もう1人の主人公である一ノ瀬りん(見上愛)など、さまざまな人との出会いを経て成長。陸軍の軍人・小川吾郎(甲斐翔真)と結婚し、直美は吾郎との間に子どもを授かった。初めての母親役やまもなくクライマックスを迎える作品への思いを、上坂さんに聞いた。(取材・文:婦人公論.jp編集部)

直美として台本に向き合って

<直美は、教会の前に捨てられていた孤児だった。家族の顔を知らず、孤児故の差別を受け、経済的にも苦しい生活をしていたが、大山捨松(多部未華子)との出会いをきっかけに看護の道へ。りんとぶつかり、支え合いながらも看護婦の仕事に向き合ってきた。瑞穂屋に勤める文(内田慈)が病を得たことがきっかけで実の母であることを知り、文の看取りで得た経験から貧しい人への無償看護を実現させたいと派出看護婦会「恵風看護婦会」を始める。仕事が軌道に乗る一方で、帝都医大病院勤務時代に出会った陸軍の軍人・小川吾郎と結婚した>

吾郎さんは、誰よりもまっすぐでピュアな役。でも、どこか放っておけない人です。

演じている甲斐さんと初めて共演したのが13週のシーン。軍事所作指導の先生がすごく厳しくて、現場で甲斐さんが一生懸命セリフを言ってお芝居に打ち込んでいらっしゃる姿を見ました。私自身がまだ吾郎さんという人がどんな役なのか、つかめていない時でしたが、甲斐さんの姿に吾郎さんが重なって見えて、すごく魅力的に感じました。

甲斐さんは、リハから全力。蒸麺包パンを食べるシーンのために、ご自身で蒸しパンを買って、リハの時から一生懸命食べる。その結果、口がいっぱいになってセリフがうまく言えなくなっている時があって、自然と笑ってしまいました。甲斐さんが演じている吾郎さんだからこその魅力がたくさんあります。