話したい気分の時に一緒にいる
あくまで一例になりますが、筆者の息子は、本人が話したい気分の時に一緒にいるようにすると、よく話してくれます。親が聞きたいことがあっても、本人にその気がないときには、いくら粘っても嫌がられるだけです。そこで、親が聞きたいことではなく、本人が話したいことを聞くようにします。
食事時や学校からの帰宅時、電車などでの移動時、テレビ番組等を観ている時などに話を振るようにしているうちに、思わぬ言葉が聞けたりします。学校で楽しかったことや仲がいい子の話などのほかに、困っていることや嫌なこと、本音なども、話の中で聞けることがあります。饒舌に話してくれるわけではないので、たわいもない会話を繰り返すことで、結果的に良質なコミュニケーションにつなげられるようにします。
母親に話すことと父親に話すことは違ったりするので、両親ですりあわせをすることでもかなりの情報が得られます。同じ学校のママ友や友達などとのやり取りから、情報が得られることもあります。自分から饒舌に話さない子も、心のなかでは多くのものを感じ、考えています。話すきっかけになる時間を作るこのようなやり方も、子どもによっては有効かもしれません。
*1 国立青少年教育振興機構。“インターネット社会の親子関係に関する意識調査 報告書 平成30年”。 2018-07-25.
https://koueki.net/user/niye/110355203-2.pdf(参照2025-03-19)
*2 セゾン自動車火災保険株式会社。“年代別にスマホ依存の実態を調査”。2023-11-01.
https://news-ins-saison.dga.jp/topics/down2.php?id=9002486&attach_id=1414&seq=1(参照2025-03-19)
※本稿は、『スマホで受験に失敗する子どもたち』(講談社)の一部を再編集したものです。
『スマホで受験に失敗する子どもたち』(著:高橋暁子/講談社)
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