息子はずっと、絵が好き

夫はイラストレーターですが、子どもたちが絵を描くと、「ここはこうしたほうがいいよ」なんて教えないで、ただ、ほめるだけ。大人の描き方を覚えたら、子どもの絵はつまらなくなる、と言います。

「ここはこうしたほうがいいよ」なんて教えないで、ただほめるだけ。大人の描き方を覚えたら、子どもの絵はつまらなくなる、と夫は言います(写真はイメージ。写真提供:写真AC)

長男が小学校低学年のとき、「はたらくおとな」という展覧会のために描いた絵は、飾ってもらえませんでした。

飾られていたのは、お母さんがミシンを使っていたり、お父さんがショベルカーを運転したりしている絵でした。息子はゴジラを描いたので、ふざけてると先生に思われたのでしょう。

ゴジラを描いたわけを息子にきいたら「ゴジラの着ぐるみの中の人は、暑くて汗くさくて重たいよね」と。

その絵を持って帰ってきた息子に、夫は「うまいなあ、色がすごくきれいだ。学校で飾ってくれないんだったら、うちに飾ろう」と言って、自分が昔もらった賞状をはずして、その額にゴジラの絵を入れました。

今でもその絵はわが家の壁にかかっています。息子はずっと、絵が好きです。