豚バラの旨味でモヤシがごちそうに変身

湯気が出るまで中火で加熱したら、少しだけ火を弱めて5分も蒸せば、卵の表面は白くなりほどよく火が通る。フライ返しで崩さないようにスッと器に移したら、ショウガじょうゆをかけ、好みで万能ねぎを散らす。準備万端。いよいよ卵黄入刀ならぬ、卵黄入箸だ。

器を揺らしてみると、卵がふるふると半熟であることがわかる。箸を軽く入れると、イメージ通りの卵黄がとろりと出現した。さあ、食べよう! 

豚バラ肉の旨味をまとったモヤシがごちそうに変身しているぞ。ショウガじょうゆがよく合っていて、おろしショウガよりもショウガの食感を感じられて、とてもいい。

ちょこっとお酒を飲みながらいただいたら、〆の時間。
ごはんにのせるのもいいけれど、今日は夏の残りのそうめんにのっけることにした。
熱々のそうめんにごま油を絡めて、酒蒸しをのっけ。
豚肉で巻き巻きしながら…そりゃもう、美味しいに決まってる! 

 

●本日の〆

〈巣ごもりのっけそうめん〉

豚肉で麺と具をくるっと巻きながらいただくと絶品! 水洗いしないそうめんは、ほどよい塩気があって、おつまみにもぴったり。ごま油の風味もいいアクセント。
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ごはんに化ける ズルイおつまみ
(著:藤岡操/EDITORS) 2022年10月26日発売!

コロナ禍のいま、自宅で楽しむおつまみの本が人気です。
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