イラスト:曽根愛
「冷えは万病のもと」と言われますが、年齢を重ねると皮膚感覚が鈍くなり、冷えに気づかない場合があるようです。寒さが厳しい冬は、急な寒暖差によるヒートショックにも気をつけたいところ。
『婦人公論』読者が、あらゆる対策を試して、ようやくたどり着いた「私に合う温活術」とは――(構成=島田ゆかり イラスト=曽根愛)

「生ける屍」と言われるほど冷たくて(58歳・会社員)

私はこれまで、自分が冷え性だという自覚がまったくありませんでした。そうだと知ったのは、数年前に体の不調を感じ、整体に行ったとき。先生に「体がかなり冷えていますよ。まるで生ける屍ですね」と言われたのです。

施術で体を芯から温めてもらうと体調がよくなり、そこから一念発起!「温活をする」と宣言し、まずビールをやめました。次に、日々続けられる習慣として体を温める調味料を使うことに。

愛用しているのは内臓を温めるという「ヒハツ」。コショウの代わりになるので使いやすく、スーパーでも手軽に手に入ります。

それから「シナモン」。バナナにかけたりお茶にいれたり、ちょい足しするだけでOKです。最近は不調も減り、温活効果を実感中!



半身浴で「松本清張」と「ヒッチコック」(60歳・自営業)

ありとあらゆる温活をしてきたなかで一番効果があったのは、今も週1回で行っている39℃・3時間の半身浴。浴室に小説を持ち込み、読書タイムです。おかげで松本清張や平岩弓枝、林真理子など、大好きな作家の本はすべて読み終えました。

しかし最近は老眼が進み、本を読むのが困難に。そこで防水テレビを購入して、昔の映画を片っ端から観ています。オードリー・ヘップバーン主演作に、ヒッチコック監督作など「時間があったら観ようかな」と思っていた映画は半身浴のおともにぴったり!

思いがけない名作に出合うこともあり、時間の有効活用にもなっています。