最も「妊娠・出産について教わっていない」のは、親世代
今でこそ、高校で妊娠・出産や避妊・人工妊娠中絶について学び、DVなどについては中学校でも学ぶように改訂されているが、日本で最も「妊娠・出産について教わっていない」のは、まさに今の親世代ということになる。
この影響は特に妊娠・出産を迎えるにあたり無視できない。
以下で紹介するものはすべて、筆者が産婦人科医や産業医として見聞きしたり、知り合いの相談を受けたりしてきた事例だ。
・「妊娠や出産を考えたら、そろそろ結婚相手を探そうと思って。さすがに相手を40代前半で探したほうがいいかな」という40代後半男性。特に女性で40代の妊娠はかなり厳しく、現場では急いで体外受精などの不妊治療に移るレベルだ。
・「タイミングとか見て性交渉しているのですが、全然妊娠しません。何か妻の身体に問題あるんですかね」という30代後半男性。不妊の原因は男性にもある場合が約半分を占め、男性の年齢上昇も無視できない。