不調6【便通】

加齢による筋力低下、そして内臓を吊り下げている腹膜の下垂により大腸がだらんとゆるみ、大腸の曲がり角に消化物や空気(ガス)が溜まりやすくなります。

さらに、腸の働きが悪くなることで下痢や便秘を引き起こすことも。

 

《加齢とともにたるむ腸。排便のためのヒント》

中高年が下痢や便秘になりやすくなるのは、大腸の動きの低下が大きな要因です。大腸の筋肉や内臓を吊り下げている腹膜がたるむことで、だらんとした腸内に消化物や空気が溜まりやすくなることが、便秘やお腹の張りの原因です。また大腸の蠕動運動が鈍くなることで、便をこねてまとめる力が弱まり、下痢と便秘につながります。

便通の目的は老廃物を外へ出すことなので、「若い頃のようなバナナ形のいいうんち」にこだわらず、やわらかくても、1日何回に分けてでも、とにかく出すことが大事。便秘気味でも、最低2日に1度は排便することを目指しましょう。それには適度な運動や、食物繊維が豊富な食事、水分補給など腸の動きをよくする生活習慣が大切です。

あまりに便秘がひどい場合は、下剤を使ってでも排便すべきです。下剤は、酸化マグネシウムという塩類系のものがお腹も痛くなりにくく、習慣性もないため使いやすいと思います。便に水分を集めてゆるくしてくれます。

〈後編につづく

中高年以降の女性に起こりがちな『10の不調』

筋肉と骨むくみ尿トラブル便通睡眠高血圧うつ認知症