101歳の長寿を全うした生活評論家、吉沢久子さんが日々の生活 のなかで見つけた「幸せに生きる方法」「暮らしのアイデア」「 簡単に作れるおいしい料理」は今の時代を生きる上でもヒントがい っぱい。エッセイ集『100歳の100の知恵』(中央公論新社) から吉沢さんの極意を1つずつ紹介します。
<100歳の100の知恵 26>
『台所道具は、長年愛用できるものを見つけよう』
台所の道具は、間に合わせのものは買わないほうがいいと思います。
今では100円ショップでさまざまな道具は手に入りますが、茶こしひとつとっても、じっくり選んで長くつきあったほうが結果的に経済的ですし、暮らしの質もよくなるはずです。
我が家でも、50年以上使い続けている道具があります。たとえば京都で買った銅線を編んだ豆腐すくい。少々値は張りましたが、職人技がなす美しさはかけがえがありませんし、傷んだら修理もしてくれます。
使い勝手がよく、気に入った道具は、年々愛着が深まっていきます。
ものを大事に使い、「捨てない暮らし」をする。それも、暮らしのひとつのスタイルだと思います。