介護とは「ウェルビーイング」の仕事である
同じように、外食の支援も印象に残っています。
普段は嚥下の問題から食事量が少なく、施設の食事も半分しか召し上がらない方がいました。ところが、皆でお寿司屋へ出かけた日、その方は目の前に寿司が並ぶと表情を輝かせ、「やっぱりお店で食べるのは違う」と声を弾ませました。箸を動かす手が止まらず、普段では考えられないほどしっかりと食べきったのです。
食べ終えたあと「今日は全部食べられたよ」と誇らしげに話す姿を見て、胸が熱くなりました。食事は単なる栄養摂取ではなく、人にとって楽しみであり、文化であり、誇りなのです。介護とは、そうした「生きる喜び」を取り戻す営みでもあるのだと改めて思いました。
介護とは、「ウェルビーイング」の仕事であることがわかります。ただ身体的に健康であれば良いということではありません。精神的にも、活力をもたらし続けること、この側面が忘れられることが多いですが、治療を優先する病院とは違う、こうした側面が大きいのです。