(写真提供:Photo AC)
『終活』という言葉を聞いて、なんだか後ろ向きなイメージがあるという方もいらっしゃるのではないでしょうか。精神科医である和田秀樹先生は「終活は『終わりの準備』ではなく、「これからを楽しむ」ための準備です」と語ります。そこで今回は和田先生の著書『死ぬまで楽しく生きる本』より一部を抜粋し、前向きでポジティブな終活論をお届けします。

新常識 高齢者はやせてはいけない

標準体重より太めのほうが長生き

若い人の低栄養は命に直結しますが、高齢者が食べなくなって栄養不足になるのも、当然のことながら命を縮めます。

そして高齢になるほど、その危険度は増していきます。高齢者がやせるのは決してよいことではないのです。

一般に高齢者は、食が細くなって、自然にやせていくものだとされています。その論法でいくと、栄養不足で体力や筋力が低下し、足腰も弱くなりますね。

足腰が弱ると転倒のリスクが高くなります。転倒して骨折すると、そのまま寝たきりになってしまうことも珍しくありません。

また、食べものを咀嚼して飲み込む力(嚥下力)も弱くなり、誤嚥性肺炎を起こしやすくなります。誤嚥性肺炎は高齢者の死亡原因のトップ5以内を占めています。

そのきっかけが、やせていくことです。年をとっても元気で暮らしたいのなら、しっかり食べなければなりません。

高齢者にとって、ダイエットなど、もってのほか。そもそも、少し太めのほうが長生きできるのです。